屋外をセカンドリビングにする。〜壁を囲い、視線をシャットアウトする〜

塀、壁はキャンパスです。

 垣根や塀は前面道路や隣地との境界を示して互いのプライバシーを守り、かつ庭の眺めの背景にもなる重要な存在です。市街地に建てられた住まいの庭にはほとんどの場合、すぐ隣地や道路が見えてきます。リビング前の庭のすぐ横には、お隣の室外機や水回りの窓や、勝手口などがあるのが普通です。
 気ままに庭に出たり、庭を眺める際に大切なのは、このお隣様問題解決が大切です。目隠しには、フェンス、垣根にはツゲやシラカシを用いるケースが多いのですが、ただ単にプライバシー確保のみ考えると、味気ない背景になってしまいます。
 せっかくの背景を住まいとともにデザインし、室内外の雰囲気が連続するような質感や色味を選び、デザインすることで、より豊かなライフスタイルが生み出されます。

2方をデザイン壁で囲われたテラス。
2方をデザイン壁で囲われたテラス。

変化をつけるテクニック

 上の写真のテラス庭は、気兼ねなく過ごせる庭にするため、三方向に壁を設けています。しかし、流石に3方向を同じ調子で囲むと単調に、しかも相当の圧迫感が発生します。
 そこで、壁は凹凸をつけ、高低差を考え、ベンチや花壇を取り込んでいます。計算尽くされた、バランスや経験に基づいた確かなデータが心地よさを生み出します。それは、デザインテーマの統一性やカラーバランスの実績とも言えます。

壁とベンチのあるテラス
シンプルにデザインされた壁とベンチのあるテラス

 このリビングテラスは、さらにシンプルな壁とベンチで構成されています。一般的にシンプルになればなるほど、そのバランスは作品の出来栄えを左右します。
 住まいのリビングから眺めた目線、テラスに出た場合の目線、またベンチに座った時の目線を十分に検討した上でなければ、壁、ベンチの大きさ、配置は決められないものです。ぜひ、こだわっていただきたいところです。
 
 単にプライバシー確保のみに考えられがちな塀や壁を素材感や色合いやフォームにこだわると新たな美しい眺めを創出できます。ここに、樹木や遠くの景色の借景など、まだまだ取り込みたい風景はあります。