現代数寄屋に遊ぶ、光とアートの邸

□ご相談

絵画や書、植物を愛するご家族の新築エクステリア・ガーデンです。

建物はフラット屋根に木目の格子が特徴の和モダンスタイルの外観をご計画されましたが、外構に関しては漠然としたイメージしか湧かない状態でご相談にいらっしゃいました。

そんな中、お話に出てきた「数寄屋門は好きだけどこの建物には合わないですよね」というお言葉に着想を得て、建物に合ったスマートな数寄屋門を主役としたファサードをご提案いたしました。

□ご要望

・防犯性が高くしっかりクローズはしているが要塞的な閉塞感はNG(地域のコミュニティの中で排他的にならないようにしたい)

・植物を楽しめるスペースが欲しい

・既存の植物や景石・灯籠などを活かした、趣のある外構・庭が欲しい

□コンセプト

現代の建物にマッチする和モダンスタイル

~現代版数寄屋門でお迎えする和庭のようなエントランス

□ご提案内容

門屋は建物外観との折り合いを意識しました。

建物外観特徴の木目の縦格子が更に素敵にみえるよう、矩折りの屋根とウォールを組み合わせ面をつくり、格子の線を引き立たせています。

門扉の縦格子は建物木目格子とケンカしないよう、木目は使わずブラックで納めています。

アプローチを楽しむ仕掛けとして、引き戸の先に既存の灯籠と植物を移植した坪庭を設えました。坪庭に目線を誘導することで、既存境界壁やフェンスにダイレクトに目線がいかないようにしています。

次に、玄関までのスロープの先には雰囲気のある左官ウォールと植栽でアイストップとし、毎日の動線で植物が楽しめるようにしました。
クローズ外構で防犯性は重視しつつ、ご近隣に対して閉鎖的になりすぎないよう、人の気配を感じるようにと、植栽で季節の楽しみを共有できるよういたしました。

外構のライティングは帰宅してホッとするような、温かい雰囲気を大切にしました。ファサードの引き戸越しに坪庭の景色を楽しめる間接照明や、スロープを上がった先に壁を照らす見通しの良い光など、歩いた先に光を配置し夜でも安心してお過ごし頂けるように工夫しています。

お庭は全面的にウッドデッキにしてアウトドアリビングとするお庭が主流ですが、植物を楽しみたいご要望でらしたので「橋」に見立てたデッキをつくりその両脇は植物と既存の庭石を活かしたお庭をご提案いたしました。

「橋」に見立てたデッキの先には庭の主役となっている臨場感ある左官仕上げのウォールを配し、絵画や書を飾り自然光の下で鑑賞できる「アウトドア床の間」をイメージしています。室内から見てより景石が近くに感じられるよう、お庭のレベルを上げていることもポイントです。

お庭のライティングは外構とは対象的に、「アウトドア床の間」を下からライトアップしてドラマチックに演出しています。橋に見立てたデッキ上には行灯のような照明を一灯。背の高いウォールで囲まれているため非常に落ち着くプライベート空間となり、夜もカーテンを閉めずにライトアップをご友人やご家族と楽しんでいただけたら嬉しいです。

大きなスペースではないですが、植物を楽しめる仕掛けを詰め込んだお庭と外構でご家族の毎日の彩りとなりますよう。この度はご依頼頂き誠にありがとうございました。

住所:東京都台東区
施工面積:約26坪
施工期間:約60日
デザイナー:楢舘 理沙
スペシャリスト:豊和緑地