余白とダイナミズムが織りなす、建物を際立たせる外構

□ご相談

この度、大きな片流れの屋根が印象的な平屋の佇まいを、一層際立たせる新築外構が完成いたしました。
敷地は高低差があり、さらに全面道路が下りに面するという、外構設計においては難易度の高い地形でした。

□ご要望

・車は3台は停められるようにしたい

・建物の大屋根を意識した外構デザインにしてほしい

・テラスのあり空間が必要

□コンセプト

「ゆとり(余白)のあるダイナミックな門まわり」

□ご提案内容

前面道路からの高低差や坂は門まわりの位置と形状を誤れば、建物の持つダイナミックな雰囲気を壊しかねません。
私たちはこの難題を、「ゆとり(余白)のあるダイナミックな門まわり」というコンセプトで昇華させました。

玄関へと誘うアプローチは、直線を選ばず、あえて樹木の中を縫うように設けた迂回路としました。一歩一歩、四季の移ろいを感じながらゆったりと歩くこの道筋は、豊かな緑の体験を通して、住まう方を日常へと導きます。

この迂回から生まれたのが、空間を区切る大きな一枚壁です。リビングや玄関への視線を遮るプライバシー保護の役割を超え、視界が遮られることで、その先に広がる光景への期待感を高める誘導壁として機能します。
この壁の存在が、「だからこの場所に建物を配置した」という、設計者の強い意思を体現するかのようです。

また、通常は避けられがちな段差のある地形も、大壁の前に大きな階段の断面を見せるかたちにすることで、むしろ魅力的なデザイン要素へと転じました。段差が持つ迫力は、この外構のダイナミズムを象徴しています。

壁を抜け、たどり着いた先には、玄関ポーチとテラスが一体となった広がりあるプライベート空間が静かに佇みます。
ファサードからはその存在が隠されており、初めて訪れる方にはサプライズのような感動を与えるでしょう。

一方住まう方は、安心してカーテンを開け、心ゆくまで植栽を眺めながら、安らぎに満ちた日常を送ることができます。
そして、美しさだけでなく、生活の質を高める機能性にも徹底的にこだわりました。

木調の天井材を用いたカーポートは、建物の大屋根のイメージを継承し、屋根下へとわずかに重ねる配置で設置されています。
これにより、雨の日でも傘をさすことなく、車から庇下を通り、直接室内へ入ることが可能です。

機能性と美しさが調和したこの外構は、建物の魅力を最大限に引き出し、住まう方の日常を鮮やかに彩る、ひとつの作品として完成いたしました。

住所:京都府木津川市
施工面積:約306㎡
施工期間:約60日
デザイナー:梅原 耕作
スペシャリスト:green spaceWA