リビングからつながる、家族が集うアウトドアガーデン

□ご相談
これまで大切に維持されてきたお庭ですが、生垣や芝生の維持管理、季節ごとの雑草対策に少なからずご負担を感じていらっしゃいました。
そこで今回の計画では、「管理のしやすさ」と「家族が自然に集う居場所づくり」の両立を大きなテーマとしました。 目指したのは、単なるリフォームではなく
“暮らし方そのものをアップデートする庭づくり” です。
□ご要望
・庭に屋根付きのタイルテラスを設けたい
・生垣をフェンスに変更したい
・メンテナンスの負担を軽減しつつ、家庭菜園スペースも確保したい

□コンセプト
「住まいの延長として機能するアウトドアリビング」
□ご提案内容
敷地は奥行きのある長方形。
この形状を最大限に活かし、リビングから段差なくつながる屋根付きタイルテラスを計画しました。
タイル素材を採用することでメンテナンス性を高めつつ、室内の床材と色味を調和させ、内と外がシームレスにつながる設計としています。
ホームヤードルーフによる軒天井付きのフレームは、屋外でありながらも安心感のある包まれた空間を演出。 光と影が美しく落ちる天井計画により、時間帯によって表情が変わる心地よい居場所となりました。
ここは単なるテラスではなく、家族が自然と集まる“アウトドアリビング” という位置づけです。


道路境界側の生垣は、耐久性に優れた木樹脂フェンスへ変更。 剪定や落ち葉処理の手間を軽減しつつ、意匠性を損なわないデザインを選定しました。
さらにフェンス内側には回遊動線を確保。 庭全体をぐるりと歩けることで、家庭菜園や花壇のお手入れがしやすく、庭との関わり方がより身近になります。
テラスを囲うように設けた高さのある花壇は、視線のレイヤーを生み出す重要なデザイン要素です。

隣地側は視線が抜けやすい環境であったため、高さのある意匠壁を設置しました。
この壁は単なる目隠しではありません。テラス空間と家庭菜園スペースを緩やかに分ける“境界装置”としての役割も持たせています。
完全に遮断するのではなく、程よく視線をコントロールすることで、 開放感とプライバシー性を両立。
意匠壁とフレーム屋根のハイブリッド構成により、平面的だった庭に立体的な骨格を与え、空間としての完成度を高めました。

家庭菜園スペースは、日常の延長線上で楽しめる位置に計画。 料理の合間にハーブを摘む、週末に土に触れる。
そんな何気ない時間が、暮らしを豊かにしていきます。
メンテナンス性を高めながらも、「自然との距離は近く」このバランスを大切に設計しました。
朝はコーヒーを片手に光を感じる場所。 昼は子どもたちが遊ぶセカンドリビング。 夜は照明に包まれながらくつろぐ家族の時間。
かつて管理に手間を感じていた庭は、 今では家族の時間を育む中心的な空間へと生まれ変わりました。
住所:奈良県奈良市
施工面積:約130㎡
施工期間:約75日
デザイナー:田村 哲也
スペシャリスト:土橋建業・・ワイズ・千松窯業・内田建設・岩満左官・馬場電気

